ナメクジの天敵、駆除に使える?

 

記事中にはナメクジのイラストは出てきますが、写真は出てきません。安心してお読み下さい。

 

梅雨などにあちこちに発生してくるナメクジは、農作物や園芸をやっている方にとっては厄介な敵です。カタツムリの殻が退化したもので、日本では外来種も含めて数種類が確認されています。

 

ナメクジを除去するのは気持ち悪いですし、いちいち葉の裏を確認するのは面倒です。ナメクジ駆除に使える天敵はいないものでしょうか?

 


 

この記事では、ナメクジの天敵について解説します。

 

ナメクジには敵が多い

ナメクジはその低い運動能力から、様々な動物に捕食されます。タヌキ、イタチなどの哺乳類、鳥もナメクジを捕食する種がいるそうです。

 

カエルもナメクジを捕食する動物ですし、ムカデもナメクジを襲って食べます。

 

様々な動物から狙われるナメクジですが、これらの動物は、エサの一つとしてナメクジを食べているだけです。生活環境の一致と嗜好によってナメクジを襲うというわけではなさそうです。

 

ナメクジに寄生する昆虫

ハエの中には、ナメクジに寄生する種があります。ヤチバエの仲間やイトウコクロバエがナメクジ、またはカタツムリを選んで寄生する昆虫とされています。

 

これらのハエは、成虫がナメクジに卵を産み付けます。孵化した幼虫は、ナメクジを食べて成長します。この他にも何種類かのハエはナメクジに寄生するのではないかと言われています。

 

ナメクジ最大の敵

そして、ナメクジ最大の敵はコウガイビルという生物です。ヒルという名前がついていますが、ヒルの仲間ではなく、プラナリアの仲間です。

 

どんな生物か見たことのある方はあまりいないと思いますが、実物はかなりのインパクト持つ生物ですので、写真ではなくイラストを下に掲載します。

 


頭が特徴的な形をしています。生息環境は、ナメクジと同様に乾燥には非常に弱いので、湿った環境を好みます。見たことがある人はそう多くないと思いますが、人間の身近な環境に生息しています。ただ、乾燥に弱いので、石の下などの目立たないところにひっそりといます。

 

筋肉や神経がそれほど発達していないので、運動能力はそれほど高くなく、素早い動きはあまり見られません。

 

エサを捕まえると、体全体で獲物に巻き付き、消化しながら飲み込みにかかります。

 

ナメクジ退治に使える?

生息環境が同じですので、ナメクジ対策としては最適の生物です。が、この見た目は気持ちの良いものではありません。大きさも、10 cmの個体から、1 mに及ぶ個体もあり、さすがに気味が悪いと感じる人がほとんどでしょう。

 

さらに、コウガイビルは、テトロドトキシンという毒をもっている個体がいます。テトロドトキシンとは、フグが持っている毒です。つまり、かなり強力な毒を持っており、場合によっては人に害を与えます。

 

コウガイビルの分類はまだわかっていないことがあり、どの種がテトロドトキシンを持っているのか、いないのかについてもはっきりとはしていないので、素手で触るのは避けましょう。

 

ナメクジの天敵を、駆除に使うのはちょっと難しいですね。動物を使った駆除をするなら、カラスやカエルがこまめに来て食べてくれることを願うしかないかもしれません。

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