日本で、チョウといえば、モンシロチョウなどと並んで思い浮かぶのがアゲハチョウです。

日本に生息するアゲハチョウは約15種類いると考えられています。しかし、日本全国で、というわけではなく、地域によって生息している種は変わります。
ここでのアゲハチョウとは、アゲハチョウ亜科に分類されるチョウです。アゲハチョウ科として分類すると、ギフチョウやウスバシロチョウも含まれます。この記事では、アゲハチョウ亜科に含まれる、みなさんが見慣れているアゲハチョウの幼虫について解説します。
日本の代表的なアゲハチョウ
日本で皆さんがよく見かけるアゲハチョウは、ナミアゲハとキアゲハではないでしょうか。この2種は、羽の模様がアゲハチョウらしいアゲハチョウです。
羽が黒いアゲハチョウでは、カラスアゲハ、クロアゲハ、ジャコウアゲハが代表的でしょう。
これらのアゲハチョウは形も羽の模様も違います。では、幼虫も姿形は違うのでしょうか?
幼虫の形、色は個性的
成虫の姿形の違いの通り、幼虫も種類によって姿形が違います。昆虫の幼虫は、運能力の低さから、鳥などに捕食されやすいのが欠点です。
そのために、幼虫は擬態をして周囲と見分けがつかないようにしたり、派手な色で警告色を示したりして捕食を避けようとします。
下に代表的な3種類のアゲハの成虫と幼虫の写真を掲載しました。やはりそれぞれに特徴的です。
ナミアゲハの幼虫は、葉や茎などと同じような色で周囲に擬態し、鳥の目をごまかそうとします。キアゲハは、葉の上では目立たないような気もしますし、警告色のような気もします。
キアゲハの幼虫は鳥にはどう見えるか?というのは興味があるところです。
おそらくこの2つの幼虫が、アゲハチョウの幼虫として多くの人に認識されている幼虫だと思います。
ジャコウアゲハは形、色からして食べたら危なそうな感じです。知らない人が見たら、蛾の幼虫と誤解する方もいるかもしれません(蛾の幼虫は毒々しいというイメージありますよね)。
また、アゲハチョウ科の幼虫は、危険を感じると「臭角」という器官を出します。この臭角は異臭を出します。鳥がそばに来て、幼虫をつつくと、幼虫は臭角を出して捕食を避けようとします。これはアゲハチョウ科のチョウ全てに共通しています。
それぞれの幼虫がいる場所
幼虫それぞれ、好む植物が違いますので、いる場所が違います。
ナミアゲハの幼虫やクロアゲハの幼虫はミカン科の植物、キアゲハの幼虫はセリ科の植物やニンジン、パセリなど、ジャコウアゲハの幼虫はウスノスズクサ類にいます。
カラスアゲハの幼虫はミカン科の植物を好みますが、栽培するようなミカン科の植物、人間が食べるために育てているミカン科の植物ではなく、野生のミカン科の植物を好みます。
アゲハチョウは種によって、微妙に生息場所を変えて、それぞれ不利益にならないようにうまく生きています。種類による生息数は、ナミアゲハが圧倒的に多いと感じられますが、最近では人の生活環境(どんな植物を植えるかに最も左右されるようです)によって変わります。


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