熱帯魚、金魚などを飼っている水槽に見られる白い虫。悩まされた方は多いのではないでしょうか?
水槽の水を頻繁に替えても、ちょっと日にちが経つとまた出てくるこの白い虫。正体は何なのでしょうか?そして飼っている生き物に害は?対策方法は?
白い虫の正体、候補はたくさん、いったいどこから?
水槽に発生する白い虫は、小さな虫である場合が多いので肉眼でパッと見たくらいでは形が正確にわかりません。
この虫の候補は、ミズミミズ、ケンミジンコ、プラナリア、ヒドラ、ゾウリムシなど何種類もあります。
ショップで購入する水草、砂利などに付着して入ってくることもありますし、飼育している生物の体に付着していることもあります。
白い虫が増えるということは水質の悪化?
一概にそうは言えません。白い虫が発生するのは水質の悪化という情報もありますが、そもそも、「水質の悪化」という状態が具体的に何を指標として悪化しているかがそういう情報では明確ではないのです。
代表的な水質の指標として、pH(酸性かアルカリ性か)、総硬度(カルシウムイオン、マグネシウムイオンの量)、アンモニア、亜硝酸濃度が重要とされています。
これらを安定させるためにフィルターなどを使っているわけですが、これを止めると白い虫が発生した、という報告があります。
これはフィルターが止まることによって、水中の食べ残しのエサなどが除去できなくなることから始まります。
そういうエサは、バクテリアが分解してくれるのですが、バクテリアの分解能力をこえると水中に有機物として残ってしまい、白い虫たちが発生しやすい環境になってしまうのです。
このレベルの水質悪化であれば、白い虫たちにも居心地が良いのですが、ここからさらに水質が悪化すると、虫たちにとっても住みにくい環境になります。
ある程度の水質悪化は虫の発生の原因になりますが、悪化すればするほど発生するというものでもありません。
どうすれば防げるの?
水を頻繁に入れかえて、エサなどを分解してくれるバクテリアが住めない環境にしてしまうと逆効果です。
フィルターで常時濾過して、虫たちのエサとなる有機物の生成を極力抑えることと、水槽の壁に白い虫を見かけたらこまめに除去することが重要です。
この時、ピンセットよりも筆などで除去するとよいでしょう。ピンセットで除去しようとすると、虫の体がちぎれたりしてしまいます。
相手がプラナリアだった場合、ちぎれた体からまたプラナリアの成体が発生して、ちぎれた分だけ個体数が増えてしまいます。
完全に除去することは難しい
これらの虫たちは、水槽から完全に除去することは非常に難しいです。見えなくなっても、どこかに必ず潜んでいると思って下さい。
ここに挙げたミズミミズ、ケンミジンコ、プラナリア、ヒドラ、ゾウリムシは魚などに寄生するわけではありませんので、大発生しない限りはそれほどの悪影響を飼育している動物に与えることはないはずです。
注意すべきは大発生させないこと、そのために、水質中の有機物が多すぎない環境を保つことが重要です。
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