昆虫食って知ってる?気持ち悪い?でもちょっと見てみましょう。

 

人間は、動物の中では比較的珍しい”雑食性”の動物です。野菜も食べるし果物も食べる。魚も動物の肉も食べます。

 

そして一部では”昆虫”も食べます。しかし、昆虫食は多くの人にとっては「何それ?」「気持ち悪い」という対象でしょう。

 

でも昆虫食、ちょっと後学のために見てみませんか?

 

昆虫食をする地域

昔、食料生産が不安定だった頃は、飢饉の時に昆虫を食べた記録は世界各地に残っています。

 

飢饉の時以外では、古くは、古代ローマ、ギリシャ、中国で食べられていた記録があります。

 

現在でも、中国、日本などの極東アジア、東南アジア、南米のアマゾン、メキシコなどで昆虫食は行われています。

 

日本では、宮崎県、群馬県、長野県の一部地域で食べられています。栄養状態が昔と比べると充実している現代では、常に食べているというわけではなく、珍味、土産物としての扱いが主なようです。

 

どんな昆虫を食べるの?

食用にされる昆虫は、世界では1000種以上であると言われています。世界的によく食べられているのは、セミ、タガメが挙げられます。

 

アメリカでは、17年周期で大発生するある種のセミを食べる人もいます。

 

日本人にとってなじみがあるのは、佃煮、甘露煮にされるイナゴ、または蜂の子(蜂の幼虫)でしょう。昆虫別にまとめてみると、

 

ハチ:長野県、宮崎県

ゲンゴロウ:長野県、東北地方の一部

カイコ:長野県、群馬県

イナゴ:全国各地

カワゲラ:長野県

 

と、長野県がかなり多種にわたって昆虫を食べています。

 

昆虫は貴重なタンパク源

人間が昆虫を食べるようになった目的は、動物性タンパク質の摂取です。

 

現代では、牛、鳥、豚、魚などの食肉が容易に手に入ります。しかし、昔はなかなかそうはいきませんでした。

 

海に近い地域であれば、海から魚介類を採取するという手段がありますが、内陸部ですとそうはいきません。

 

川、湖で捕れる魚介類は、量が十分とは言えず、山で熊、猪を捕獲するのも労力、危険度の割にそれほどの量が確保できるわけではありません。

 

よって、昆虫を頼ったと今は考えられます。実際日本では、昆虫食が文化として残っている代表的な地域は、内陸地域である長野県、群馬県です。

 

将来的に昆虫食が復権する可能性がある

昆虫食は、重量などで換算した場合、効率よくタンパク質を摂取できます。魚類や哺乳動物が植物類を食べ、その動物が我々の食物となる、と考えますと、10倍以上効率がよいと計算されています。

 

最近ではあまり報道されなくなりましたが、将来的に地球上に食糧不足が起こるという予想は、以前と変わらず科学者の間ではささやかれています。

 

国連の食料関連機関では、真剣に食糧不足の打開策として、昆虫の食品化が考えられています。

 

今の日本の生活スタイルや価値観ですと、敬遠されがちな昆虫食ですが、もしかすると、将来は人類を救う手段の一つになる可能性があります。

 

宇宙ステーションなどの限られたスペースで人間の食糧を確保するための手段としても研究が進んでおり、新しい昆虫食は宇宙空間で実用化されるかもしれません。

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