魚と寄生虫、と言えば、サバとアニサキスの組み合わせが有名です。でも、他の魚の中にも寄生虫がいるかもしれない魚はたくさんいます。
日本人は魚を生で刺身として食べる文化を持っています。そうなりますと、寄生虫はちょっと気になります。
ここでは、日本人になじみの深いブリと寄生虫について解説します。

ブリにも寄生虫がいるの?
ブリにも寄生虫がいることがあります。ただし、養殖のブリに寄生虫がいる可能性は非常に低く、ほとんど見かけることはありません。
寄生虫がいるとすれば、ほぼ天然のブリです。一般の消費者がブリの寄生虫を目にするとすれば、それは1本天然物のブリを買ってきて、自分でさばいた場合がほとんどです。スーパーの切り身などにはほとんど見かけません。
ブリに寄生するのはどんな寄生虫なのでしょうか?
ブリ糸状線虫
ブリの寄生虫の中で、最も多く見かけられるのがブリ糸状線虫です。この寄生虫は、ブリの内臓ではなく、筋肉に寄生します。
ブリの血を吸って生きているので、赤い色をしており、ブリの血合い(切り身などで赤、茶色の部分がありますが、そこが血合いです)の周辺で見かけることが多い寄生虫です。
ブリ糸状線虫は、数センチから大きいものでは数十センチに達します。もし見つけたらつまんでとることができます。触るのが嫌であれば、ピンセットなどでも簡単に除去できます。
このブリ糸状線虫は、人間に対しては害がありません。つまり、刺身であっても、照り焼きであっても、気づかずに食べても問題ありません。人間に寄生する寄生虫ではありません。
切り身などで売るときには、売る側はチェックしていますのでほぼ除去された状態で売られています。自分でさばいたときに見つけても、取り除けば問題はありません。
内臓に住むラジノリンクス、皮膚に住むハダムシ
ブリの内臓に寄生する寄生虫がラジノリンクスです。オレンジ色で、数ミリから3センチくらいの小さなミミズのような寄生虫です。
ブリ以外にも、サバ、カツオ、サンマなどの内臓に寄生しますが、人間には害はありません。
そしてブリの皮膚に寄生するのがハダムシです。皮膚表面にのみ寄生し、ブリの体内に侵入することはありません。このハダムシは、海水魚の多くの種類に寄生します。大きくて1センチくらいです。
ハダムシも人間に害を及ぼす寄生虫ではありません。
養殖のブリには寄生虫がいる可能性は非常に低い
ブリに寄生する寄生虫を3種類挙げて解説しました。これら3つは人間には害がありませんし、切り身を買っても、ラジノリンクス、ハダムシにお目にかかることはまずありません。
また、養殖のブリは管理された環境で育つため、寄生虫がいることはまずありませんし、売る側も気がつけば除去、廃棄をしますので、気にする必要はありません。
ブリとアニサキス
サバへの寄生で有名なアニサキスですが、ブリにも寄生をします。しかし、ブリにアニサキスが寄生することは極めてまれです。
平成24年4月から平成29年3月までの5年間、東京都福祉保健局がサバ以外の魚にどのくらいアニサキスが寄生しているかを調査しています。
ブリは、内臓にアニサキスが寄生していた個体が全体の4.5%、我々が食べる筋肉部位では寄生率は0%でした。
ブリを食べるということにおいては、アニサキスの心配はほとんど必要ないということを示すデータです。
まとめ
ブリの寄生虫について解説してきました。基本的に、寄生虫は天然物から見つかるくらいで、養殖ブリでは心配する必要はありません。
さらに代表的なブリの寄生虫3種類は、人間に害を及ぼすものではありませんし、アニサキスの寄生率も非常に低くなっています。ブリに関しては、寄生虫の心配はそれほどする必要はありません。


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