白菜に黒いポツポツ、これは虫?食べられるの?

 

鍋などに欠かせない白菜、その白菜に時々黒いポツポツがあるのを見た方は多いと思います。

 

黒いポツポツ、もしかして虫?と思ってしまいますが、虫の場合とそうでない場合があります。この記事では、白菜の黒いポツポツの正体について解説します。

 

黒いポツポツが虫だった場合

白菜につく可能性がある虫は2種類がよく知られています。

 

まずはダイコンハムシ(ダイコンサルハムシ)です。黒い甲虫で、葉を食べ、白菜に数ミリの穴をたくさん開けてしまいます。

 

もう1種類はハクサイダニです。葉の汁を吸うので、葉が枯れたりする事もあります。

 

この2つの虫は、食べてしまっても害はありません。が、洗えば簡単に虫たちは白菜から落ちますし、加熱すれば問題はありません。お湯、水に白菜を浸して虫を溺れさせる方法、重曹を使って洗い流す方法など、虫を除去する方法はいくつかあります。

 

虫が付く白菜は、肥料を多めに使って栽培されたものです。

 

肥料には窒素が含まれています。肥料を多く使うと、植物内に窒素が過多となり、植物内でアミノ酸アミド類が大量に生成されます。

 

このアミノ酸アミド類は虫が好むため、大量のアミノ酸アミドを持つ白菜は虫を引き寄せてしまいます。葉に穴を開けられたり、葉の汁を吸われたりした白菜は、傷みがやや早い傾向にあります。

 

虫が付いた野菜は無農薬の証拠、などと言われますが、必ずしもそうではありません。アミノ酸アミド類が大量に虫たちを引き寄せると、農薬を使っていたとしてもある程度の虫が残ってしまう事があります。

 

正体が虫ではない場合

虫でないとしたら、その様子からカビではないか?と思ってしまいますが、白菜の黒い点はカビではありません。

 

黒いポツポツの様子から、「ゴマ症」と言われるものです。病気の名前みたいですが、病気ではありません。葉にゴマをまぶしたように見えるため、この名前が付きました。

 

この黒いポツポツも、肥料が多すぎて、窒素が植物体内で過剰になる事が原因の一つです。他にも理由はありますが、この窒素過剰が最も多い原因ではないかと言われています。

 

また、低温のストレスなどもこの黒いポツポツの原因となります。

 

ストレスによって細胞壁が影響を受け、変色した細胞の塊が黒い点としてあらわれる事もあります。

 

この黒いポツポツは食べても問題はありません。しかし、この黒い点があらわれた白菜は虫の場合と同じく、傷みは早い傾向があります。

 

ちょっと気になりますが・・・・・・

農作物は育つ過程でいろいろな事が起き、そのために多少形が悪かったり、白菜のようにゴマ症があらわれたりします。

 

それは仕方のない事、とわかっていても、買う、そして食べるとなると抵抗のある方もいらっしゃるかもしれません。

 

ダイコンハムシやハクサイダニをおびき寄せてしまう、また白菜の細胞に悪影響を与えて細胞壁を黒く変色させてしまう原因は共に肥料の過多が大きな原因です。

 

もしかすると現代の農業と食品流通では、肥料を多くやってなるべく早く育てないと農業自体が成立しないのかもしれません。

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