いちごを庭で栽培している人は意外と多いのではないでしょうか?そうなると気になるのはいちごにつく害虫です。
この記事では、いちごにつく虫たちについて解説します。
クロバネキノコバエ
植木鉢やプランターでいちごを栽培するとハエが発生することがあります。発生するハエは一種類ではありません。
ハエは、堆肥などの有機物に誘われてそこに産卵し、その卵からハエが発生します。このハエの中のクロバネキノコバエには要注意です。
クロバネキノコバエの幼虫は、植物を食い荒らしますし、成虫は植物の病原菌となるフハイカビを媒介します。
アブラムシ
植物の害虫と言えばアブラムシですよね、当然いちごにもアブラムシはつきます。
大量発生することが多い虫ですので、害虫の中でも特に注意です。
ハスモンヨトウ
いちごだけでなく、多くの農作物に被害を与えるハスモンヨトウは、幼虫が葉などを食べてしまいます。
厄介なのは、ハスモンヨトウの幼虫は、昼間は土の中に潜んでいて、夜になると植物に上ってきて葉を食べてしまうことです。つまりなかなか見つけにくいのです。
夏から秋にかけて、葉が食い荒らされているのに虫の姿がなかったら、ハスモンヨトウの幼虫を疑いましょう。地中にひっそり隠れているかもしれません。
オンシツコナジラミ
オンシツコナジラミは、シラミという名前がついていますが、カメムシ目に属する昆虫です。下の写真のように、シラミとは似ても似つかない形をしています。
もともとはアメリカ大陸にいましたが、1974年に初めて日本で確認されました。侵略的外来種ワースト100(外来種の生物の中でも、特に人間の活動や、生態系に影響のある生物)に選ばれるほどです。
スス病菌を含めていくつかの植物病原菌を媒介します。一年の中で、3回ほど発生する時期がありますが、温室の中では10回以上発生します。室内で栽培していると、温室と同様に10回以上の発生が見られる場合があります。
いちごだけに付く虫は確認されていない
いちごだけを好む虫は今のところ確認されていません。ここに挙げた虫は、何種類かの植物につく虫です。
つまり、そばにある別の植物からいちごに移ってくることも十分考えられるということです。
いちごを自分で栽培している人は、できれば農薬などを使わず、自分の庭で採れたいちごを洗ってそのままがぶりと食べたいですよね。でも、こんな虫たちがついていたらちょっと興ざめです。
ここに挙げた虫は、全て殺虫剤耐性を獲得しやすい、つまり殺虫剤が利かない個体が出やすい虫たちです。殺虫剤の使用頻度が高いと、殺虫剤耐性の個体発生を招いてしまうリスクがあるので、使用頻度はよく考えましょう。
アブラムシ、オンシツコナジラミはテントウムシが天敵ですので、テントウムシを周辺に放すのもいいかもしれません。ただし、テントウムシの中には草食性のものもいるため、逆効果になる危険性もあります。種類を調べて肉食性のテントウムシを放しましょう。
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