シミという虫の実物を見た人はそれほど多くないかと思います。シミは、昆虫ですが幼虫、蛹にならず、生まれた時から形が変わりません。

原始的な昆虫で、森林の樹皮の下などに生息していましたが、人間の出現によって家屋の中に住み着くようになりました。
このシミという虫、人を刺したり噛んだりするのでしょうか?
シミが食べるもの
シミは昆虫の中でも珍しい羽のない虫です。シミは漢字で紙魚と書きます。これは紙を食べ、魚のようにくねりながら動くことからつけられた字です。
シミは主に、紙や乾物などを食べます。本に被害を与える事で有名ですが、紙の表面をなでるように食べてしまいます。本に穴を開けるように食べるのはシバンムシで、ここはちょっと区別が必要です。
ティッシュペーパーなどもエサになりますし、服などの繊維を食べるものもいます。
そして、ごくごく稀に、人の皮膚に付いている汚れや、角栓なども食べることがあるそうです。
シミは人を噛んだり刺したりする?
シミは、人に対して、刺す、噛むなどの害は与えません。見た目が気持ち悪く感じる以外は、人に対して害はない昆虫です。
昔から、きららむし(雲母虫)、きらむしなどと言われており、夏の季語になるくらい、人と密接に関わってきた虫です。
ですので、人間に対する害という面ではあまり神経質になる必要はありません。ただし、本や服などの財産には害を与えますので注意が必要です。
2種類のシミ
日本列島には、ヤマトシミが生息していました。紙魚、という字がついたのはこのヤマトシミの姿からです。
下に写真を掲載しました。銀色に光って見えるのは、体の表面に付着している鱗粉です。羽はありませんが、鱗粉は体表に付着しているのです。

この姿と、体をくねらせて動く姿が魚を連想させたために、紙魚という字があてられたと考えられています。
しかし、現在ではヤマトシミよりも、セイヨウシミの方が生息個体数が多いのではないかと考えられています。
セイヨウシミの写真を下に掲載します。

英語でも、やはりその姿から名がつけられています。英語ですと、シミはSilverfishと書きます。
これは、Silver(銀)+fish(魚)から作られた単語で、西洋人もやはり魚を想像したんですね。
人間の移動、物資の移動と共に日本列島に上陸し、それが生息域を広げていったと考えられています。
害はなくても気持ち悪い・・・・
害は与えなくても、不快だからあまり見たくないという人は少なくないでしょう。元々は森林に住んでいたものが、人間の出現によって、人間の住む環境に順応していったので、駆除するのはなかなか難しい虫です。
湿度は適度に湿っているのがシミにとって最高の環境です。シミは水分を食べものからではなく、空気の水分から取っているので乾きすぎると生きていけません。
産卵時期は日本では梅雨周辺の7月上旬です。気温が5℃くらいになると、摂食行動をしなくなります。
産卵数は、10個程度ですので、それほど爆発的な繁殖能力があるとは言えません。ですので、大量発生することはそうそうないと思われます。
人間に害を与えないというのは安心ですが、本棚、タンスは防虫剤などで守るしかなさそうですね。


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